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「しばらく乗らない車の税金、払い続けるのはもったいない…」
その悩み、一時抹消で解決できます。
結論から。一時抹消の手続きは自分でできて、費用は登録手数料350円+印鑑証明代だけ。
窓口での所要時間は1時間ほどです。
僕は2025年11月、所有しているBMW 420iクーペを宮城運輸支局で自分で一時抹消しました。
転勤で数年乗れなくなったものの、気に入っている車を手放したくなかったからです。
この記事では、その実体験をもとに一時抹消のやり方を全解説します。
必要書類、ナンバープレートの外し方、窓口での流れ、税金が戻ってくる手続きまで。
そして、事前に知らないと詰む最大の注意点も紹介します。
一時抹消とは?|「車を休眠させる」手続き
一時抹消(一時抹消登録)とは、車の登録を一時的に止める手続きです。
ポイントは「一時的」であること。 車そのものは手元に残り、後から再登録(中古新規登録)すればまた乗れます。
似た手続きとの違いを整理するとこうなります。
| 手続き | 車はどうなる | また乗れる? |
|---|---|---|
| 一時抹消 | 手元に残る(公道は走れない) | ○ 再登録で復活できる |
| 永久抹消 | 解体する | × 二度と乗れない |
| 売却 | 手放す | × 所有権がなくなる |
つまり一時抹消は、車を手放さずに維持費だけ止める唯一の方法です。
どんな人に向いているか
- 転勤や海外赴任で数年乗れない
- 実家に置いたままの車がある
- レストアやカスタムで長期間動かさない
- 手放したくない愛車を、乗れる日まで保有し続けたい
僕はまさに1つ目と4つ目でした。 売却も考えましたが、この個体をとても気に入っている。 今後の転勤や環境の変化で乗る機会が来ると信じて、持ち続ける選択をしました。
逆に「もう乗る予定がない」なら、一時抹消より売却の方が合理的です。 保管場所代もかからず、車の価値が下がる前にお金に変えられます。 迷っている人は、先に査定額だけ把握しておくと判断しやすくなります。
一時抹消すると何が起きる?
手続きをすると、次の3つが起きます。
① 自動車税が止まる
一時抹消した車には、翌年度から自動車税(種別割)が課税されません。 ナンバーが付いているだけで毎年数万円払い続ける状態から解放されます。
② 公道を走れなくなる
ナンバープレートを返納するため、抹消した瞬間から公道走行は一切できません。 ここが最大の注意点で、詳しくは後述します。
③ いつでも手続きを踏めばまた乗ることができる
書類(登録識別情報等通知書)を保管しておけば、再登録していつでも復活できます。 僕も後日、この車を新規検査で復活させました。その体験は別記事で解説予定です。
よくある誤解|自動車税は「乗らない年は払わず、乗るときに払えばいい」は通用しない
ここで1つ、危険な誤解を潰しておきます。
「抹消なんて面倒な手続きをしなくても、乗らない間は自動車税の支払いを無視して、また乗りたくなったら払えばいいのでは?」
残念ながら、そううまくはいきません。
ナンバーが付いたままの車には、乗っていなくても毎年自動車税が課税され続けます。 払わなければ滞納です。延滞金が上乗せされ、督促状が届き、放置すれば財産の差し押さえに進むこともあります。
そして肝心なのは、滞納したままでは車検を受けられないこと。 いざ乗ろうと思ったとき、滞納した数年分+延滞金をまとめて全額精算しない限り、その車は公道に戻れません。 「払わずに寝かせる」は、単に支払いを先送りして延滞金分だけ損をする選択です。
課税そのものを合法的に止める方法は、一時抹消だけ。 だからこそ、乗らないと決めた時点で早めに手続きする価値があります。
一時抹消すべきか、そのままにすべきか|僕の判断基準
とはいえ、「乗らないなら即抹消」とも限りません。 僕が考える判断基準は2つです。
基準①:車検の残り期限内に乗る予定があるなら、そのまま
一時抹消をすると、残っている車検は消滅します。 復活には新規検査(車検の取り直し)が必須。つまり、生きている車検を自分で捨てることになります。
「半年後にはまた乗るかも」という程度なら、自動車税を払ってでもそのまま維持する方が合理的です。
基準②:「自動車税×乗らない年数」と「復活費用」を比べる
車検が切れた後も乗らない場合は、金額で判断します。
自動車税×乗らない年数 が、復活にかかる費用(5〜6万円+手続きの手間)を超えるなら抹消。
2.0Lクラス(年約4万円)を例にすると、こうなります。
| 乗らない期間 | 払い続ける税金 | 判断 |
|---|---|---|
| 1年 | 約4万円 | 復活費用とほぼトントン。そのままでもOK |
| 2年 | 約8万円 | 抹消が有利 |
| 3年以上 | 12万円〜 | 迷わず抹消 |
※復活費用のうち重量税や自賠責は「乗るならどうせ払うお金」なので、実際の損益分岐はもう少し抹消寄りです。
1つだけ注意:課税は「4月1日時点」で決まる
自動車税は毎年4月1日時点の所有者に1年分課税されます。 つまり「乗らない期間が4月1日をまたぐか」で、払う税金が1年分(数万円)変わります。
10ヶ月しか乗らない予定でも、その期間が4月1日をまたぐなら1年分の課税対象。 逆に3月中に抹消すれば、翌年度分は1円もかかりません。年度末が近い人は、このタイミングを意識してください。
僕の場合は「数年は乗れない」ことが確定していたので、迷わず抹消を選びました。
費用|350円+印鑑証明代だけ
僕が一時抹消にかかった費用はこれだけです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 登録手数料(印紙) | 350円 |
| 印鑑証明書の発行 | 300円前後(自治体による) |
代行業者に頼むと数千円〜1万円ほどかかりますが、やることは書類の記入と提出だけ。 自分でやらない理由がない金額差です。
必要書類と持ち物
僕が実際に持って行ったのは、次の4点です。
- 車検証
- 印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
- 実印
- ナンバープレート2枚(前後とも)
申請書(OCR申請書)と手数料納付書は、当日支局で入手できます。 事前に用意するのは上の4点だけです。
【僕のケース】引っ越し後、ナンバー変更していない車の一時抹消
ここは僕が実際に直面したパターンなので、詳しく書きます。
僕のBMWは引っ越し前の他県ナンバーのまま。引っ越し後に住所変更(変更登録)をしていませんでした。 「この場合、どこの支局で抹消するの?」と迷う人は多いはずです。
手続きする場所は「今のナンバーの管轄」ではなく「今住んでいる場所の管轄」
結論、一時抹消は所有者が現在住んでいる地域を管轄する運輸支局で行います。
宮城県在住の僕が宮城ナンバー以外の車を抹消する場合、行き先は元々ついていたナンバーを管轄する運輸支局ではなく宮城運輸支局。 わざわざ前のナンバーの管轄まで行く必要はありません。
「変更抹消登録」という同時手続きになる
車検証の住所が古いままの場合、住所変更(変更登録)と一時抹消を同時に行う「変更抹消登録」という手続きになります。
このとき、書類の上で新しい管轄のナンバー(僕の場合は宮城)がランダムに割り当てられます。 面白いのはここからで、ナンバープレート自体は交付されません。どうせ返納する車だからです。 新しいナンバーは、手続き後に受け取る一時抹消の証明書に記載されるだけ。
つまり、復活させたときのナンバーは、この時点で割り当てられた番号になります。
「知らない番号を勝手に割り当てられるのは嫌だ」という人も安心してください。 復活(中古新規登録)のタイミングで、希望ナンバーに変更することが可能です。
追加で必要になる書類と費用
通常の持ち物に加えて、次の点が変わります。
- 住民票が追加で必要。車検証の住所から現住所までのつながりが分かるもの(発行から3ヶ月以内)
- 2回以上引っ越していて住民票だけでつながりを追えない場合は、戸籍の附票などが必要
- 登録手数料は変更登録の分が加わり、印紙代は合計700円になります
「住所変更をサボっていた」ことで手続きが複雑になるわけではなく、窓口で同時に処理してもらえます。 引っ越し後の車の抹消を考えている人は、住民票だけ忘れずに用意してください。
【最重要】一時抹消する車で支局に行かないこと
手続きの前に、この記事で一番大事な注意点を伝えます。
一時抹消する車を運転して運輸支局に行ってはいけません。
理由はシンプルで、窓口でナンバープレートを返納した瞬間、その車は公道を走れなくなるからです。 つまり、乗って行くと帰れなくなります。
そして安心してください。一時抹消の手続きに、車の持ち込みは不要です。 必要なのは書類とナンバープレート2枚だけ。車は自宅や保管場所に置いたまま、ナンバーを外して持って行けばOKです。
僕も車は保管場所に置いたまま、外したナンバーだけ持って運輸支局へ行きました。
どうしてもその車で行かざるを得ない事情がある場合は、事前に市区町村の役所で仮ナンバー(臨時運行許可)を借りられるか確認してください。 ただし仮ナンバーは目的が法令で限定されている制度で、一時抹消のための運行が認められるかは自治体の判断によります。 「借りられる前提」で動くのは危険なので、必ず事前確認を。
ナンバープレートの外し方|ドライバー2本でできる
「ナンバーって自分で外せるの?」と思うかもしれませんが、必要な工具はプラスドライバーとマイナスドライバーの2本だけです。
前のナンバー
ネジ2本をプラスドライバーで外すだけ。1分で終わります。
後ろのナンバー(封印付き)
後ろは左側のネジに「封印」というアルミのキャップが被さっています。
- マイナスドライバーを封印のフチに差し込み、こじってフタをめくる
- 中からプラスネジが現れるので、プラスドライバーで外す
- 右側の普通のネジも外して完了
封印は壊して外す構造なので、遠慮なくめくって大丈夫です。 再登録するときは、新しいナンバーに新しい封印を付けてもらうことになります。
外したナンバープレート2枚は、忘れずに支局へ持って行きましょう。
当日の流れ|宮城運輸支局での実際の動き

僕が宮城運輸支局で手続きしたときの流れです。所要時間は1時間ほどでした。
支局と隣の建物(宮城県交通会館)を行き来する動線になっているのがポイント。 初見だと戸惑うので、先に全体の動きを頭に入れておいてください。
- 1番窓口近くの発券機で番号札を取り、近くの席で待つ
- 番号が呼ばれたら1番(相談)窓口へ。「一時抹消したいです」と伝えると、どの書類のどこに何を書けばいいか教えてもらえる
- 教わった通りに書類を記入する
- 7番窓口で印紙を購入する(支払いは現金のみ)
- 3番窓口に書類一式を提出する
- 3番窓口で「ナンバープレートを返却してきてください」と指示される
- 同じ敷地内の別の建物(宮城県交通会館)へ移動し、入口を入って左手の窓口(10番窓口)にナンバープレート2枚を返却する
- 返却すると紙を1枚渡されるので、支局に戻って窓口に提出
- 2番窓口で「登録識別情報等通知書」が交付されて、抹消手続きは完了
- 最後にもう一度交通会館へ。一番奥の右手にある12番窓口(仙台中央県税事務所 扇町出張所)で自動車税の還付申請をして、すべて終了

正直、書類の細かい書き方は覚える必要がありません。
1番窓口で「初めてで分かりません」と正直に言えば、最後までの窓口を周る順番が記載された紙をもらえます。ユーザー車検のときも感じましたが、運輸支局の窓口は個人にとても親切です。
※窓口番号や動線は変わる可能性があるので、当日は窓口の案内を優先してください。
交通会館には2回行く|ナンバー返却と還付申請
動線のポイントはここです。隣の交通会館には、途中と最後の2回行くことになります。
- 1回目:ナンバープレートの返却(入口入って左手の窓口)
- 2回目:通知書を受け取った後、自動車税の還付申請(一番奥の右手、仙台中央県税事務所 扇町出張所)
還付申請は抹消完了後、つまり通知書を受け取ってからが正しい順番です。 「支局→交通会館→支局→交通会館」と往復しますが、建物は隣同士なので苦になりません。
受け取った書類は絶対になくさない
2番窓口で交付される「登録識別情報等通知書」は、再登録のときに必要になる最重要書類です。
そして怖いのはここ。この書類は再交付ができません。
なくした場合、車を再登録するには警察への遺失届や、紛失の経緯を記した書面の提出など、非常に面倒な手間が発生します。 「なくしたら終わり」ではないものの、失う代償が大きすぎる書類です。
クリアファイルなどに入れて一時抹消した車の車内などに大切に保管してください。 これがある限り、いつでも車を復活させられます。
税金が戻ってくる|還付手続きも忘れずに
一時抹消をすると、その年度の自動車税も月割で戻ってきます。 抹消した月の翌月から年度末(3月)までの分が還付される仕組みです。
僕は11月下旬に抹消したので、12月〜3月の4ヶ月分が還付対象でした。 戻ってきた金額は1万円強。手続きにかかった時間は1時間ほどなので、時給1万円の仕事をした気分です。 税金を止められるうえに、お金まで戻ってくる。この手続きの一番嬉しいポイントです。
還付の流れは、次の3ステップでした。
- 抹消完了後(通知書を受け取った後)、宮城県交通会館の一番奥の右手にある県税の窓口(仙台中央県税事務所 扇町出張所)で還付の書類を記入する
- 後日、銀行に提出する書類が自宅に郵送されてくる(その場では受け取れません)
- 届いた書類を持って銀行の窓口へ行き、現金で受け取る
手続き方法が分からなくても心配いりません。窓口の方に声をかければ、優しく教えてもらえます。
振込ではなく銀行窓口での現金受け取りだったのは意外なポイント。 郵送されてきた書類を放置すると受け取れないので、届いたら早めに銀行へ行きましょう。
なお、銀行窓口に行くのが難しい場合は、封筒・切手・住民票などを自分で用意して書類を郵送すれば、振込で受け取ることもできます。 詳しくは還付申請のときに窓口で確認してみてください。
交通会館は支局のすぐ隣なので、抹消が終わったその足で申請まで済ませられます。 ここを忘れると1万円以上を取りこぼすので、必ずセットでやってください。
抹消後にやっておくべきこと3つ
① 任意保険は「中断証明書」を取る
任意保険を単に解約すると、積み上げた等級が消えてしまいます。
保険会社に連絡して中断証明書を発行してもらえば、等級を最大10年間保存できます。 再び車に乗るとき、等級を引き継いで保険料を安くスタートできる重要な書類です。 発行は無料なので、必ず取ってください。僕も取りました。
取り方は「自分が加入している保険会社名+中断証明書」とインターネットで検索すれば手続き方法がわかると思います。 僕の場合は専用の電話番号にかけて口頭で中断証明書の発行を依頼し、後日郵送されてくる流れでした。
② 自賠責は「あえて残す」選択肢もある
自賠責保険は、残り期間が一定以上あれば解約して返戻金を受け取れます。
ただし僕は、あえて解約しませんでした。 理由は、保管中にオイル交換などで車を動かす際、仮ナンバーを借りるには有効な自賠責が必須だからです。
- 保管中に一切動かさない → 解約して返戻金を受け取る
- メンテナンスで動かす可能性がある → 残しておく
自分の保管スタイルに合わせて選んでください。
③ 保管環境を整える
公道を走れない期間、車は置きっぱなしになります。 バッテリーの上がり、タイヤの変形、ボディの劣化への対策をしておくと、復活させるときの整備費用が変わってきます。
よくある質問
Q. 一時抹消はいつまでにすれば税金がかからない?
A. 自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税されます。3月中に一時抹消を済ませれば、翌年度の課税はありません。年度末は窓口が混むので、余裕を持って動くのがおすすめです。
Q. 車検が残っていても一時抹消できる?
A. できます。車検の残り期間は消滅しますが、抹消のタイミングに制限はありません。期限内に乗る予定があるなら、本文の判断基準を参考にしてください。
Q. 平日に行けない場合は?
A. 運輸支局は平日のみの営業です。行政書士などに代行依頼もできますが、数千円〜1万円ほどかかります。
Q. 引っ越したのにナンバー変更していない車でも一時抹消できる?
A. できます。現住所を管轄する運輸支局で、住所変更と抹消を同時に行う「変更抹消登録」になります。つながりの分かる住民票を追加で用意してください。詳しくは本文の【僕のケース】で解説しています。
Q. オイル交換など、メンテナンスで年に数回だけ走らせたい場合は?
A. その場合も一時抹消で大丈夫です。整備のための走行なら、市役所で仮ナンバー(臨時運行許可)を借りて動かせます(数百円程度、有効な自賠責が必要です)。年に数回のメンテナンスのために毎年数万円の自動車税を払い続ける方がもったいないので、抹消して仮ナンバーで運用するのがおすすめです。本文②で僕が自賠責をあえて残したのも、この使い方のためです。
Q. また乗りたくなったらどうすればいい?
A. 中古新規登録(新規検査)という手続きで復活できます。僕も実際にこのBMWを自分で復活させました。詳しくは別記事で解説予定です。
まとめ|手放さずに維持費を止める、賢い選択
最後にポイントをおさらいします。
- 一時抹消は「車を手放さずに税金を止める」手続き。費用は350円+印鑑証明代
- 迷ったら「車検の残り」と「税金×乗らない年数 vs 復活費用5〜6万円」で判断する
- 必要なのは車検証・印鑑証明・実印・ナンバー2枚。車の持ち込みは不要
- 抹消する車で支局に行かない。ナンバーを外して持って行くこと
- 還付手続き(月割の自動車税)と任意保険の中断証明書を忘れずに
- 登録識別情報等通知書があれば、いつでも復活できる
「乗らないけど手放したくない」は、車好きなら誰でも通る道です。 一時抹消なら、維持費を止めながら、また乗れる日まで愛車を持ち続けられます。
もう乗る予定がないと判断した人は、車の価値が下がる前に査定へ。
復活のさせ方(新規検査)は、次の記事で実体験を解説します。
それでは、良いカーライフを。


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